作品を通して人間という本質を引き伸ばしたり、圧縮したり、凝固しようと試みる。 既存する方法や虚構の測定方法で人間の存在感といった物質的にはつかみどころのないものをはかり、立体で表現すると見慣れた人体の痕跡が砕けていく。私はそんな破片からでも「人」を認識できる人間の知覚力に興味がある。

人の存在感を呼び起こさせる特性とはどのようなものなのか。このような要素がもう人間には見えない形状の中で、どのようにして存続できるのか。普段の知覚力を歪ませ、現実と空想の境界線を行き来できるような体験を創っていきたい。